豪バイロンベイに本拠地を置く、Bliss Babyという女性のためのヨガチームがある。
そこに所属する先生が、東京で産前産後ヨガ講師育成をするということで、
1週間に渡り学んできた。
お決まりの朝から晩までコース。
近年友人の出産ラッシュが続き、昨年末に初めて叔母となり、マタニティヨガを求められることが増えた。
特に産前産後は心も身体も繊細になるからこそ、安全性も考慮してきちんと学んでおきたかった分野。
日本でのTo doリストをこなし、身辺も心も少し落ち着いた頃。
ちょうど良いタイミングでコースが始まった。
担当は、シドニーのManly Beachからきた女性のベテラン先生。
経験から伝えられる女性のためのヨガ指導に情熱を持ち、格好よい二の腕を持つサーファーでもある。
お茶目で話が面白く、よく笑わせてもらった。
そして、良い空気を作ることに非常に長けていた。
シドニーで待つ2人の娘さんへの愛情は、話す内容やその表情を見ているだけで伝わってくる。
「I've been working so hard as a yoga teacher but I really want to show my daughters how to treat myself and my life. This is my priority. A top priority in my life. 」
(ヨガ講師として忙しく働いているけれど、仕事だけではなく、どうやって自分自身や自分の人生を扱うか(楽しむか)、それを娘たちに見せることが自分の人生の最優先事項)
こんな感じのことをクラス中に話していたのが特に印象的だった。
自分の生き方を示すことで、最愛の娘に何を伝えるか。
私は男に生まれてみたかったと思うことが何度もあった。
LGBTの類ではないが、何でもさっぱりしたいという好みがあり、
女性特有の煩わしさを厄介に思ったり、
男らしい生き方をしている人に憧れを抱いたりしていた。
年を重ねる毎に女性であることの面白さ、同性だからこそ分かり合える喜びを知り、
願望は薄れてきたけれど、今回このコースを受けて女性としての役割を学んだ。
女性だからこそできる仕事があるということ。
産後ヨガコース中、実際に指導した、お母さんと赤ちゃん向けのヨガクラスでは、
親子が醸し出す温かい空気と、お母さんが子供に向ける優しい眼差しを見ているだけでウルっときたし(愛しの甥と被せている部分もある笑)、
クラスメイトの先生たちが放つ母子への気遣いは底なしだった。
美しいとさえ思った。
近い将来、母親になることを望んでいるが(必ずしもなれるわけではないが)、
どんな形であれ私には伝えたいことがたくさんあるなぁと、
その役割を担うことはなんと尊いことか、と女性であることの役割を実感することができたのだった。
近頃は、女性たちの課題をテクノロジーで解決する、フェムテック(FemTech)という言葉を目にする機会が増え、日本でも成長領域だそうだが、
それで女性が救われるのであれば、取り入れることも一つの解決法。
私は古典的なヨガを通して伝えることしかできないけれど、
まずは身近な人や自分の生徒さんから守っていきたい。
学びを深めアウトプットするために参加したコースだったが、
図らずも女である宿命を感じずにはいられない1週間となった。
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